産後骨盤矯正の必要性について②
2020.01.31更新
前回は『ホルモンによる骨盤の開き』についてお話ししました。
今回は、『妊娠中における内臓の位置の変化』についてお話しします
子宮は通常は膀胱の後ろ側に位置しています。
大体、恥骨の後ろに膀胱があって、さらにその後ろに子宮があります。
腹部には腹腔という空間があり、そこには小腸や大腸が収められています。
赤ちゃんが大きくなってくるにつれて、子宮は上へと持ち上がり、それに伴って小腸や大腸の位置もどんどん上に押し上げられるのです。
その時に、腸が固くなっていたり、宿便が溜まっていたりすると、子宮は上に上がりたくても腸が邪魔をして上には広がることが出来ません。
すると子宮はやむを得ず前へ突出するようになるのです。
お腹の前側にはもちろん腹筋が張っているので、結果として子宮は上からも前からも圧迫されて、いわゆるハリにつながってくるのです。
つまり、ハリの主な原因は腸の問題が多いのです
また、10か月かけて大きくなった子宮に押し上げられた腸は、わずか数時間の間の出産により、支えを失って、下腹部の方へ下がっていくのです。
ちょうど『満員電車で自分の力で立っていなくても周りに支えられていた状態』から、『一気に人がいなくなったら倒れてしまう』ような感じです。
腸にしてみても、自分の力で支えていなくても大丈夫だった期間が数カ月も続くおかげで、自分で支える筋力が弱くなってしまい、下腹部の方へ落ちてしまうのです。
ですから、ママ達は妊娠中にたるんでしまった下腹部を見て、すべてを脂肪のせいだと思ってしまいますが、実は腸が下がったことによって下腹部が出ているということも多いのです。
ということは、骨盤の調整だけでなく、内臓の位置の調整も必要だということがわかりますね。
ところで、人生のうちに妊娠出産以外でこんなにも短期間で内臓の位置が変化することなんてあるでしょうか?
少なくとも病気で手術をするということ以外では考えられません。
それだけママ達のお身体には負担やダメージがかかっているということがわかります。
これが産後の矯正が必要な理由の2つ目です。
本当に女性は偉大ですね!!
次回は、筋肉のトラブルについてお話しします
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