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2017.12.05更新

今回の健康通信は「冬季うつ病」についてです。

冬季うつ病は、一般的なうつ病の症状である倦怠感や気力の低下などが起きるものの、

他にも特徴的な症状があるといわれています。

それは、いくら眠ってもまだ眠いという過眠や、甘いモノや炭水化物が無性に食べたくなる過食などです。

例えば、一日に10時間以上寝てもまだ眠い、チョコレートやアイスクリームなどの甘いモノを食べ続けてしまうといったことが起きるのです。

しかも、これが冬場にだけ起きるというのがこの冬季うつ病の特徴。

なんとなく、冬だけ意欲が低下し、甘いモノを食べすぎて体重が増えてしまう、

日中異常な眠気に襲われるため一日中寝ていたくなる……。

そんな冬を送っているのなら、冬季うつ病が疑われます。

 

冬季うつ病対策と対処法

冬季うつ病の原因は、「日照時間が短いこと」といわれています。

日の光を浴びる機会が減ることで、脳の神経伝達物質である「セロトニン」が不足するという説明が一般的です。

このセロトニン不足は、もともとうつ病の直接的な原因といわれているもので、

不足すると食欲や性欲などの衝動が抑えられなくなったり、イライラしたりします。セロトニンは、人間の精神にとって重要な脳内ホルモンというわけです。

冬季うつ病の治療法として有効なのは、自然の光をより長く浴びることだといわれています。

「高照度光療法」という、太陽光やそれと同等の光を浴びる治療法も確立しています。

症状が思い当たる場合は、早寝早起きを心掛け、できるだけ日光を浴びるようにすることがポイントになりそうです。

 

冬季うつ病は欧米ではよくある話だった

この冬季うつ病は、光療法推進委員会によれば、冬に日照時間が短く、緯度が高い国に多いといわれています。

特に欧州は緯度が高い国が多く、冬に日照時間が短くなる傾向があるため、冬季うつ病は当たり前のように存在する病気なのだそう。

英国の警視庁が、職員のやる気をアップさせるために高照度照明器具を導入するくらい、その対処法も浸透しているのだといいます。

日本でも北海道や日本海側の人々は、冬場になるとうつ気味になることは体験的に良く知っているという説があります。

しかし、東京や大阪などの都会人にはなかなかなじみがないもの。気付かず過ごしていることも多いようなので、

これからの薄暗くなる季節に備えて、オフィスワークの人は昼休みにできるだけ外に出るようにするなど、

意識的に日の光を浴びるようにしたいものですね。

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